こんにちはsemi-richです。
2026年のNISA改正で、個人投資家にとって地味に重要な変更が決まりました。適用開始は2027年からです。
「売却した非課税枠の復活タイミングが、翌年から当年中に早まる」
ネットでは「スイッチングが自由にできるようになる」「神改正」という声も見かけます。
でも正直に言います。この改正、思っているほど万能ではありません。
仕組みを誤解したまま動くと、「使えると思っていたのに使えなかった」という事態になりかねない。
今日は制度の正確な理解と、資産1億円超・新NISAをフル活用中の我が家が、この改正をどう使うかを包み隠さず書きます。
この記事はこんな方におすすめです
- 2026年改正(2027年適用)の内容を正確に理解したい方
- 「売却枠の即時復活」を実際の投資でどう活かすか知りたい方
- 特定口座の投資信託をNISAに移したいと考えている方
- 新NISAをすでにフル活用している方
まず、制度変更の正確な中身を整理する
変更前(現行制度)
新NISAで保有している投資信託を売却した場合、その取得価格(簿価)分の非課税保有限度額が翌年1月1日に復活します。
たとえば、2025年6月に取得価格100万円の投資信託を売却した場合、その100万円分の非課税枠が使えるようになるのは2026年1月1日です。
変更後(2026年改正・2027年適用開始)
同じ状況で売却した場合、売却した年の「当年中」に非課税枠が復活します。
つまり2027年6月に売却すれば、2027年のうちにその枠で再投資できるようになります。
誤解しやすいポイント3つ
①復活するのは「簿価(取得価格)」だけ
100万円で買った投資信託が150万円に値上がりしていた場合、売却しても復活するのは取得価格の100万円分のみです。値上がり分の50万円は非課税枠に戻ってきません。
②「年間投資枠(360万円)」は変わらない
年間360万円という年間投資枠は、売却しても増えません。復活するのは「非課税保有限度額(生涯枠1,800万円)」だけです。
たとえば、今年すでに360万円の年間枠を使い切った状態で投資信託を売却しても、今年中に再投資することはできません。
③「即日」ではない場合がある
投資信託には約定日・受渡日が存在するため、売却注文を出してから枠が復活し、次の購入ができるようになるまでのタイミングは、商品の性質や金融機関のシステム仕様に依存します。
結局、誰が得をする改正なのか
正直に整理すると、この改正の恩恵を最も受けられるのは、以下の2つの条件を両方満たす人です。
条件①:非課税保有限度額1,800万円に近づいている(または達している)人
非課税保有限度額1,800万円にすでに達している人、または年内に達する予定の人で、かつ年間投資枠360万円を使い切れない人が、この改正の恩恵を最も受けられます。
新NISAが始まったのは2024年1月。年間360万円フル活用でも1,800万円に達するのは2029年以降です。今の時点でこの条件を満たす人はほぼいません。
条件②:NISA枠内での商品入れ替え(スイッチング)を検討している人
「信託報酬が高いファンドから低コストのファンドに乗り換えたい」「ポートフォリオのバランスを調整したい」という場合に、年をまたがずに動けるようになります。
我が家への影響:正直な評価
我が家の状況はこうです。
- 楽天証券でS&P500とレバナスを保有中
- 新NISAは夫婦2人分(年間最大720万円)をフル活用中
- 特定口座にも投資信託あり
- 2024年開始なので、非課税保有限度額1,800万円×2人にはまだ遠い
結論:この改正による我が家への直接的なメリットは、現時点では限定的です。
年間720万円フルで使っている我が家にとって、「売却しても当年中に枠が戻る」と言われても、戻ってきた枠を使おうにも年間枠(360万円×2人)はすでに埋まっています。
ただし、一つだけ活用できる場面があります。
我が家が実際に使う場面:学資保険の解約とNISA枠の組み合わせ
以前の記事でも書きましたが、我が家は近々学資保険を解約する予定です。
解約返戻金は当然投資に回します。
この場面では今回の改正が間接的に役立ちます。2027年以降は、年内に一度何かを売却・整理してNISAの枠内に空きを作り、その枠で解約返戻金を再投資する、という動きが当年中に完結できるようになります。
ただしこれも、「年間投資枠360万円を超えては投資できない」という制約の中での話です。過度な期待は禁物。
この改正で本当に変わること・変わらないこと
変わること
年内に売って年内に買い直せる柔軟性が生まれます。特に「信託報酬の低いファンドへの乗り換え」や「ポートフォリオのリバランス」を考えている方には、年をまたがずに動けるメリットがあります。
またライフイベントで一部売却した場合でも、年内に枠が復活することで、その後すぐに非課税での再投資を行えるようになります。
変わらないこと
年間360万円という年間投資枠の上限は変わりません。利益部分が非課税枠に戻らない点も変わりません。長期・積立・分散投資という新NISAの基本スタンスも変わりません。
この改正で「やってはいけないこと」
一点だけ強調します。
「枠が当年中に復活するなら、売買を繰り返しても問題ない」という発想は危険です。
売買を繰り返すと、長期投資による複利効果を得られず、かえってリターンが低下する可能性があります。
新NISAはあくまで長期保有のための制度です。「枠が戻るから気軽に売れる」という使い方は、制度の本来の趣旨から外れています。
売却する理由が明確にある場合(商品の乗り換え・ライフイベント対応・ポートフォリオ調整)に限って使う、というのが正しい活用です。
まとめ:2026年改正(2027年適用)の正直な評価
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何が変わるか | 売却枠の復活が翌年→当年中に |
| 誰が恩恵を受けるか | 1,800万円枠に近い人・商品乗り換えを検討中の人 |
| 注意点 | 年間投資枠360万円は変わらない。利益部分は復活しない |
| 我が家の評価 | 今すぐ大きなメリットはないが、将来の柔軟性は上がる |
「神改正」とまでは言えませんが、長期的に見れば確実に使い勝手が良くなる改正です。
ただ、今の時点で慌てて動く必要はありません。自分の状況を正確に把握した上で、必要な場面で使う。それだけで十分だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
「この改正、あなたはどう活用しますか?」 コメント欄でぜひ教えてください。
※本記事の制度情報は2026年5月時点のものです。改正の施行時期・詳細は金融庁・各証券会社の公式情報をご確認ください。

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